【サンダースの名作が進化⁉】別注ミリタリーダービー「スムースレザー」がついに入荷!
「いい靴を履けば、いい場所へ連れて行ってくれる。」
そんな言葉を胸に、1年前サンダース(SANDERS)のミリタリーコレクションを初めて買ったときのことを思い出す。
英国名門ブランドが誇るポリッシュドレザーの光沢と、ミリタリー特有の無骨さが絶妙に調和したその姿に、一瞬で心を奪われた。
しかし、時間が経つにつれ、ある問題が浮かび上がった。
ーーー 履きジワ。小傷。
革靴特有のエイジングが味になるのはわかっている。だが、光沢の強いポリッシュドレザーだからこそ、シワや傷が思いのほか目立つ。
「このデザインのまま、もっとナチュラルに経年変化を楽しめるものがあれば…」
そんな悩みを抱えていたある日、編集長が呟いた。
「スムースレザーで作ればいいじゃないか。」
その一言がすべての始まりだった…。
✓サンダースが気になってる!でも詳しくは知らない、どれを選べばいいかわからない...
✓すでに持ってるけど、履きジワや傷が気になる...
そんなあなたにこそ、この一足を知ってほしい。
この記事を読めば【サンダース|スムースレザー】の魅力を語りたくなること間違いなし。
150年の英国老舗サンダースとは…
サンダースの歴史
1873年、イギリス・ノーサンプトンの小さな町ラシュデン。そこにSanders & Sanders Ltd.は誕生した。
創業者は、ウィリアムとトーマスのサンダース兄弟。彼らは「わずか5人」の職人とともに、こぢんまりとした工房からスタート。
当時の靴作りは、職人の手仕事がすべて。大量生産とは無縁の世界だった。しかし、グッドイヤーウェルト製法の発展と、1910年代のイギリス軍への軍靴供給という大きな契約を機に、サンダースは急成長を遂げる。
軍隊が求めるのは、過酷な環境にも耐えうる頑丈な靴。この要求に応えたことで、ブランドの名は確固たるものになった。
それから150年以上。サンダースは5世代にわたるファミリーマネジメントのもと、今もなお、変わらぬ品質とクラフトマンシップを守り続けている。
一足の靴には、歴史が宿る。サンダースの靴を履くということは、その伝統と誇りを纏うことに他ならない。
受け継がれる職人技術
サンダース(SANDERS)の高いクオリティを支えているのは、間違いなく「職人たち」の存在だ。
伝統的な技術は、時代とともに進化することもある。しかし、サンダースにおいては受け継ぐべきものがある。それは、職人から職人へと脈々と伝わる確かな技と、細部まで手を抜かないこだわりだ。
その象徴とも言えるのが、サンダースが誇る「グッドイヤーウェルト製法」。イギリス軍への軍靴供給が始まった1910年代から、現在に至るまで変わることなく受け継がれている。
熟練の職人たちが、一足ずつ丁寧に縫い合わせていくこの製法には、単なる「靴作り」を超えた奥深い技術が詰まっている。
サンダースの靴は「単なる英国靴」ではない。使用される素材は、厳選された天然素材が中心。
そのこだわりが評価され、英国の靴業界でも限られたメーカーにしか与えられないISO9001品質保証認可を取得している。これは、サンダースの靴が世界的な基準を満たしながらも、伝統的な靴作りを守り続けている証だ。
さらに、英国国防省(M.O.D)をはじめ、世界各国の軍隊や警察にも製品を供給している。この実績を背景に、高品質な靴を効率的に生産する独自のマネジメントシステムを確立。
これにより、ノーサンプトンの他のシューメーカーと同じ素材・製法を採用しながらも、コストパフォーマンスに優れた本格的な「Made in England」のシューズを提供することができるのだ。
職人の技と革新のバランス。それこそが、サンダースが生み出す一足に込められた本質なのかもしれない。
"名作"ミリタリーダービーとは…
ミリタリーコレクション
サンダースには数々の名品がある。その中でも、特に語らずにはいられないのが「ミリタリーコレクション|MILITARY COLLECTION」だ。
ミリタリーコレクションは、英国国防省のオフィシャルサプライヤーであるサンダースが、自ら保有するミリタリーシューズのアーカイブを元に設計。
当時のラスト(木型)から緻密に企画された、日本限定のコレクション。
さらに、このコレクションには特別な証がある。
クラウンマーク —— これは、英国軍の上位軍曹階級にのみ許された誇り高きシンボルだ。長年、軍靴を作り続けたサンダースだからこそ、その刻印を許されている。
英国軍の歴史とともに歩んできたサンダース。その誇りが詰まったMILITARY COLLECTIONを、ここからじっくりと紐解いていこう。
ダービーシューズ|DERBY SHOE
ミリタリーコレクションで不動の人気を誇るミリタリーダービー。
「G.P SHOES(ジェネラル パーパス サービス シューズ)」とも呼ばれ、多目的な用途のために作られたシューズだ。
この靴を特徴づけるのは、今では貴重となった3本針ミシンを使用した「ピューリタンステッチ」。トウキャップから羽根部分にかけて走る3本のステッチは、まるで英国軍靴の歴史を刻むかのように、確かな存在感を放つ。
「ダービー(外羽根)」と呼ばれるデザインは、シューレースを締める羽根部分が大きく開くのが特徴。
これにより、足を入れる瞬間のストレスが少なく、着脱が驚くほどスムーズに行える。フォーマルにもカジュアルにも適応する万能なデザインは、英国紳士たちに長年愛され続けてきた。
オフィサーシューズ|OFFICER SHOE
その名の通り、「OFFICER SHOE(オフィサーシュー)」 は、英国軍の将校たちに支給されていたプレーントゥシューズ。
式典や正装の場で求められる端正なルックスを持ちながら、軍靴ならではの実用性も兼ね備えている。
シンプルながら計算し尽くされたディテールが、この靴の真価を物語る。外羽根式の5アイレット仕様 により、着脱のしやすさとホールド感を両立。
さらに、クォーター部分には ピューリタンステッチ を施し、無駄を削ぎ落としつつも堅牢な作りを実現している。
どんなスタイルにも溶け込む、洗練されたデザイン。フォーマルからカジュアルまで、シーンを問わず活躍する万能さが「軍靴の枠を超えた名作」へと繋がっている。
1年履いた!ポリッシュドの経年変化
ポリッシュドレザーのエイジング
革靴は、履き込むほどに「味」が出る。だが、それが時に悩みのタネになることもある。
◆写真の左=新品
◆写真の右=なかむら所持
右は1年前に購入、週1回の頻度で履き続けたサンダースだ。モデルは異なるが、同じポリッシュドレザー。手入れは2カ月に1回ほど…それでも履きジワや小傷ははっきりと刻まれている。
もちろん、この変化は「エイジングの醍醐味」。
しかしフォーマルな場面では、革靴の光沢があるからこそ、細かなシワや傷が思いのほか目立つ。
少し気になるな…と感じる瞬間が、正直、何度かあった。
そんな経験から生まれたのが、今回の「別注 スムースレザー」モデル。見た目の上品さを保ちながら、よりナチュラルな経年変化を楽しめる革靴、その魅力を、ここからじっくり解説していこう。
"別注" スムースレザー
スムースレザーで別注した理由
手入れをしても、磨いても、ふとした瞬間に目につく細かなキズ。光の加減で強調される履きジワ。「この形のまま、もう少しナチュラルに経年変化を楽しめたら…」
これまでROCOCOではドレス用にキャップトゥ オックスフォードのスムースレザーを別注していた。
ならば、それをミリタリーダービーのデザインと掛け合わせれば、理想の一足が作れるのではないか?
こうして、「エイジングを楽しめるミリタリーダービー」を目指した別注プロジェクトが始動。ミリタリーダービーのデザインはそのままに、もっとナチュラルに、もっと長く愛せる靴を作る。
そしてついに誕生した、ROCOCOだけのサンダース別注ミリタリーダービー|スムースレザー。
控えめに言って、めちゃくちゃイイ。
スムース vs. ポリッシュド
◆スムースレザー
光沢
┗ 控えめで自然なツヤ感。使い込むほどにスムースレザーならではの柔らかく上品な光沢が現れ、こなれた雰囲気に。
エイジング
┗ 使い込むほどに足に馴染み、しなやかで柔らかい履き心地へ。より自然なエイジングが楽しめる。
雰囲気
┗ 上品さとカジュアルさを兼ね備え、オンオフどちらでも使いやすい。デニムやチノパンとも相性抜群。
◆ポリッシュドレザー
光沢
┗ 鏡面のような輝きがあり、ドレッシーな印象。簡単なお手入れだけでツヤが長持ちする。
エイジング
┗ シワや小傷が入りやすいが、それが味となり、履き込むほどに風格が増す。革の表情の変化を楽しめる。
雰囲気
┗ フォーマルな装いにも合い、足元から品格を演出。仕事やドレスアップしたい場面でも活躍。
サイズ選びで失敗しないために
ミリタリーコレクションのサイズ感
革靴選びで 「サイズ感」 ほど重要なものはない。
そこで今回は「幅広甲高な典型的な日本人の足」 を持つなかむらが、実際に履いた経験をもとに ベストなサイズ選びについて語っていこう。
なかむらの足のサイズ、普段着用している革靴のサイズ感は以下。
■足長(実寸):約25.5cm
■足囲(実寸):約24cm
■幅広・甲高タイプの典型的な日本人の足型
■かかとが小さめ(これも日本人に多い特徴)
■日本製靴:25cm
■アメリカ靴(US):US7.5
■ヨーロッパ靴(UK):UK6.5
ただ、サンダースのミリタリーコレクションでは【UK6】がジャストサイズ。
普段は【UK6.5】なのになぜ…。
実はサンダースのミリタリーコレクションは 日本人向けに設計された特別仕様。
そのため、 他の欧州ブランドの靴とはサイズ感が異なる 。
通常、ヨーロッパの靴は「幅が狭く、甲が低く、かかとが大きい」設計になっている。
これは欧州の人々の足型に合わせたもので、日本人が履くと 「甲周りがきつい!」 ということになりやすい。
ミリタリーコレクションは甲周りにゆとりがあり、幅広の足でも快適にフィットする 。
そのため、通常の欧州靴と比べて 「ハーフサイズ小さめ」 でもしっくりくる。
ただ何度も革靴のサイズ選びで失敗してきているので、実際試着するのが一番…。
遠方で試着できない方へおすすめのサービスをご紹介。
ROCOCOの履き比べサービス
気になるサイズや型違いの商品を複数購入し、合わない方を返品できる着比べサービス。
遠方のため店舗試着できない…という方におすすめだ。
ちなみに大阪近辺にお住まいの方は梅田でPOPUPを実施しているので、そちらでも試着可能。
長く愛用するためのお手入れ方法
「革靴の手入れって、正直めんどくさい…」
そんなズボラなスタッフが実践しているのは、たった6分で完了する最小限のお手入れ。
「これだけやれば大丈夫!」という、ズボラ向けの簡単ルーティンを紹介しています。
是非こちらの記事もご参考に。
別注サンダースをおすすめしたいヒト
✔ サンダースの上質な革靴を、もっと気軽に履きこなしたいヒト
✔ 履きジワや傷を気にせず、日常使いできるタフな一足を求めているヒト
✔ 経年変化を楽しみながら、自分だけの風合いに育てていきたいヒト
「いい靴を履けば、いい場所へ連れて行ってくれる。」
皆さまにとって、そんな一足が見つかることを願って…