アパレルスタッフが伝えたい。初めてのバブアーで失敗しないための“オイルドのリアル”

こんにちは!コロモビトライターのチバです。

Barbour(バブアー)のオイルドジャケット。街やSNSで着こなしている人を見るたびに、「やっぱりカッコいい…」と惹かれますよね。

一方で、購入前に「匂い」「ベタつき」「手入れの難しさ」に不安を感じる人は少なくありません。「自分にちゃんと扱えるかな…?」と迷う方も多いはずです。

今回は、そんな「憧れはあるけど、不安も大きい」という、かつての自分と同じ悩みを持つ方に向けて、実際にオイルドを3年間着用して感じたことをお伝えしたいと思います!

目次
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Barbourの象徴は、やはりオイルドジャケットだ

Barbourと聞けば、真っ先に思い浮かぶのは「オイルドジャケット」。逆に“オイルドジャケット”と聞いてBarbourを連想する人も多いはずです。それほど、このブランドにとってオイルドは象徴的な存在です。

そして何より魅力的なのは、着るほどに変化する表情。
ワックスが抜け、シワが刻まれ、色味が深まり、角が白っぽく擦れていく…。
この“味”は、オイルドジャケットにしか出せません。
その経年変化は、まさに“自分だけの一着”へ育っていく感覚です。

丁寧に手入れをしながら着続ければ、10年、20年と長く寄り添ってくれる。“Barbourは一生モノ”と言われる理由は、このオイルドに詰まっています。

BARBOUR(バブアー)
BARBOUR(バブアー) オーバーサイズ ビデイル ワックスジャケット
¥59,400

BARBOUR(バブアー)
BARBOUR(バブアー) オーバーサイズ トランスポート ワックスジャケット
¥59,400

バブアーのオイルドは自分に合う?匂い・ベタつき・手入れなど“3年間の結論”

ただ、実際に3年間着て分かったのは――オイルドのロマンは本物だということ。これは3年経った今でもまったく揺らぎません。

ただ同時に、「買う前に感じていた不安は、実際どうだったのか?」という点についても、正直にお伝えしたいと思います。

匂いのリアル(現行モデルのワックスはこう変わっていた)

まず最初にお伝えしたいのが、現行モデルのワックスは、本当に匂いが少ないということ。購入前は「ワックスの匂いがキツい」とよく耳にしましたが、それは昔の話。実際に着ていて“不快だな”と感じたことは一度もありません。新品で購入するなら、匂いはほぼ心配不要です。

ベタつきの真実(ハンドクリーム感覚?)

こちらもよく聞く悩みですが、ワックス自体が改良されているため、ベタつきはかなり控えめ。
手を洗いたくなるような“ベトッ”とした感じではなく、どちらかというと——ハンドクリームを薄く塗ったあとの“しっとり感”に近いイメージです(笑)こちらも、日常生活で気になるほどではありませんでした。

手入れの負担(洗濯禁止、縮み、リワックスの迷い)

正直、僕にとって一番ハードルだったのがここです。まず、オイルドは洗濯禁止。居酒屋や焼肉の匂いがつくと、「洗えないのにどうしよう…」と気になってしまいます。

消臭スプレーを使っても“どこか残ってる気がする”感じがあり、着るたびにモヤっとしました。専門店でクリーニングは可能ですが、扱う店舗が少なく、手間も費用もかかります。

お風呂で洗ったらどうなるのか?

自己責任で一度だけ洗ったことがありますが…

・何度もジャブジャブ洗う
・手で水をしっかり絞る(これが大変!)
・乾燥に時間がかかる(2~3日干してました)
・2〜3cm縮む。縮むことでジッパーが波打つ

という結果になり、正直おすすめはしません。気軽にできるものではなく、ちょっとした覚悟が必要な作業でした。

ちなみに僕はずぼらなので、3年間でリワックスは一度もできませんでした(笑)Barbour店舗のリワックスイベントを活用する方が現実的だと思います。

扱いづらさ(通勤・居酒屋・雨の日のジレンマ)

最後に強く感じたのが「なんだかんだ気を使う」 ということ。(僕の多少の“綺麗好き”も影響していると思いますが…。)

・満員電車では周囲に触れないよう脱ぎ裏返して持つ
・居酒屋では匂い移りが気になる
・防水なのに濡れたら濡れたで大変なので雨が強い日は避ける

気づけば着る前にあれこれ考え、結局いつもの服を選んでしまう日が増えるという状況でした。服としては大好きなのに、気軽に手が伸びない。そんなジレンマがありました。

後悔しないために知っておきたい、ノンオイルという選択肢

BARBOUR(バブアー)

オイルドを3年間着てきたある日、何気なくバブアーのノンオイルモデル(キルティング)を羽織ってみて、ハッとしました。

「あ、これ…日常ではこっちのほうが圧倒的にラクだ」

匂いもベタつきもなく、とにかく軽い。電車でも気を使わずに着られるし、匂いがついても普通にケアができる。

BARBOUR(バブアー)

それなのに、羽織った姿はしっかり“バブアー”。クラシックなコーデュロイの襟、ゴールドのダブルジップ、クラシックなシルエット……素材は違っても、雰囲気はしっかり受け継がれていることに驚きました。

日本では「バブアー=オイルド」のイメージが強いですが、実は本国ではキルティングやノンオイル系のほうが“日常着”として根付いているのが現実です。(詳しくは、こちらの記事で紹介しています)

▶「バブアーといえば"キルティング"」英国紳士のスタンダードは"ワックス"ではなく"キルティング"?

その事実を知った瞬間、「オイルドじゃなきゃ」という勝手な思い込みがなくなり、“自分の生活にはノンオイルのほうが合ってるかもしれない”と初めて感じました。

BARBOUR(バブアー)
BARBOUR(バブアー) オーバーサイズ トランスポート キルテッドジャケット
¥46,200

BARBOUR(バブアー)
BARBOUR(バブアー) クラシック ビデイル シャワープルーフ ジャケット 2レイヤー
¥64,900

結局どっちを選ぶべき?オイルド vs ノンオイルの比較まとめ

「どっちが良い」ではなく、“どんな生活・スタイルの人に合うか”で選ぶのが正解。3年間オイルドを着続けて気づいた“リアルな選び分け”をまとめました。

▼ オイルドが向いている人

BARBOUR(バブアー)

① キズやアタリを“味”として楽しめる人
オイルが抜け、シワや濃淡が育つほど渋くなるのがオイルドの魅力。“育てる過程”そのものが好きな人には、これ以上ない相棒です。

② 秋冬のアウターに存在感・重厚感を求める人
革ジャンにも通じる、独特の無骨さと陰影。装いの主役として雰囲気を出したい時は、オイルドの右に出るものはありません。

③ 着る頻度より“所有する喜び”を大事にしたい人
週3で着るというより「今日はこれを着たい」という特別感を楽しむアイテム。秋冬のアウターはバブアーだけ!という方よりも洋服をたくさん持っている方が良いかと思います。

▼ ノンオイルが向いている人

BARBOUR(バブアー)

① とにかく“ラクに着たい”日が多い人
匂い問題ゼロ、室内OK、電車OK、手入れほぼ不要。日常使いのしやすさは圧倒的にノンオイルが上。

② コーデと気分でサッと羽織りたい人
軽くて扱いやすいので、気づけば手に取っている。「毎日のアウター」として無理なく活躍します。

③ オイルドの雰囲気は好きだけど、生活に合うか不安な人
タータンチェックや金ジップなど“バブアーらしさ”はそのまま。本国で日常着として根付いているのも納得の着やすさです。

▼ 迷ったらこう選ぶ

●「香り・ベタつき・手入れ・室内で気をつかう」
どれか1つでも不安なら → ノンオイル。オイルドが悪いのではなく、生活スタイルと相性の問題です。

●「育てる楽しさ」「重厚な雰囲気」が刺さるなら → オイルド
ファッションとしての満足度はずば抜けています。

どちらも“バブアーらしさ”はしっかりあります。迷っている方ほど、ノンオイルを一度袖に通してみる価値があります。大事なのは、“憧れ”だけで選ばず、ちゃんと“自分の生活”に合う方を選ぶこと。

おわりに:自分にとって“ちょうどいいBarbour”を

Barbourは歴史もラインナップも豊富で、知れば知るほど興味が湧いてくる奥深いブランドです。だからこそ、迷いながら選ぶ時間も楽しんでほしいと思います。

どのモデルを選んでも、それぞれに魅力があることは変わりません。
ぜひ、自分にとって心地よい一着を見つけてください。

YouTubeでもノンオイルのトランスポートの着こなし解説をしていますので、是非ご連絡ください。(画像をクリックするとページに移動します)

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の執筆者 チバ
この記事の執筆者 チバ
■年齢:33■身長:182■趣味:Netflix鑑賞■好きな服(スタイル):ミリタリー■座右の銘:足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り
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