麻素材の魅力を徹底解説！リネン・ラミー・ヘンプの特長
こんにちは。コロモビト.です。
まだまだ暑い季節が続く中、快適なライフスタイルを実現するために欠かせないのが「麻素材」を使用した衣類です。
見た目も涼しげで、さらさらとした肌触りが特長の麻は、多くの人に愛されている素材です。
今回は、「麻」が持つ魅力に焦点を当て、特に衣類に使用される「リネン」「ラミー」「ヘンプ」の3種類をご紹介します。麻の特性を理解することで、これからの季節にぴったりのアイテム選びを楽しみましょう。
麻とは？
麻とは、麻科の植物から得られる繊維のことを指します。その繊維から糸が紡がれ生地となります。
麻素材の生地は、衣類をはじめ寝具、カーテン、バッグなど様々な製品に使用されています。
麻の歴史は非常に古く、約7000年前に中国で初めて栽培されたとされています。当時は衣類の他にロープや航海用の帆にも使用されており、生活に欠かせない素材でした。
ちなみに、古代エジプトのミイラの布も麻素材が使われているそうです。
麻の特長とは？
強度
麻は、天然繊維の中で最も強度が高い素材と言われています。
摩擦に強く、引っ張りに対する抵抗力があり、とても耐久性に優れています。
水に濡れるとより強度が上がるため、洗濯を繰り返しても劣化しにくく、正しいケアを続けることで何年も使うことができます。
吸水性・吸湿性
麻は、吸水性・吸湿性に優れています。コットンの約4倍の早さで水分を吸い取ってくれ、繊維の特性により風の通りが良いため、すぐに乾いてくれます。
また、熱伝導率にも優れているので、熱や湿気をすばやく吸収・発散し快適な状態を保ってくれます。
抗菌性（消臭効果）
麻に含まれる天然成分には、抗菌作用があります。
それによって、カビや雑菌の繁殖が抑えられ衛生的に保つことができます。
また、においの原因となるバクテリアの繁殖も抑えてくれるので消臭効果にも期待できます。
環境に優しい
麻科の植物は、他の植物と比べて生育が早い上に水や農薬を使わなくても自然に降る雨だけでスクスクと生育していきます。また、土壌を改善する効果もあると言われており、同じ畑で違う植物を育てることができます。
さらに、生分解性が高いため、土に埋めると半年ほどで土に還る環境に優しい素材です。（ちなみに、コットンで約1年、ポリエステルで約200年、土に還るまで時間がかかります。）
リネン
リネンの原料は「亜麻（あま）」と呼ばれる一年草です。連作できないため1年間の収穫量に限りがあり貴重なものとなっています。
生地になった時の色味は、黄色味がかった生成り色で柔らかい自然なトーンです。
リネンは、ラミーやヘンプに比べてソフトな肌触りが特長です。しわになりやすいという欠点がありますが、元々しわ感のある素材なので多少であれば気にせず着用できます。
また、リネンの繊維に含まれているペクチンという成分は、汚れを染み込みにくくする特性があります。汚れても落ちやすく衛生的に保つことができるため、衣服以外にもキッチンクロスやインテリアの生地としても使用されています。
ラミー
ラミーの原料は「苧麻（ちょま）」という多年草です。生育がとても早いため、年に2〜3回の収穫が可能です。
生地になった時の色味は、白く絹のような光沢があるのが特長です。そのため、高級感のあるシャツやドレスに使用されることが多いです。
また、ラミーは麻の中でも特に強度が高く色落ちしにくい特性を持っています。ただ、強度が高い分、他に比べると少し硬く毛羽が多いため、人によってはチクチク感があるかも知れません。
ヘンプ
ヘンプは「大麻（たいま）」と呼ばれる一年草です。日本では神聖な繊維として位置づけられており、神社の鈴縄などにも使用されています。
生地になった時の色味は生成りに近く、ほんのりとした光沢感があります。
ヘンプは、シャリ感が強く肌離れが良いため涼しく着用できます。最初は硬めの生地感ですが、洗濯するたびに柔らかくなり、経年変化を楽しむことができます。
また、ヘンプは繊維の密度が高いこと、紫外線を吸収・反射する成分を含んでいることから日焼け対策としも活躍します。
