知ればもっと愛せる!オーシバルの歴史と代表モデルを徹底ガイド

こんにちは!コロモビトライターのチバです。

100年以上前からファッションシーンで愛され続ける定番アイテムといえば、ボーダーシャツ。なかでも「オーシバル」は、フランス海軍への供給という歴史を持ちつつ、現代でも着心地やデザインの良さで多くの人に支持されるブランドです。

その名前の由来や蜂のロゴに込められた意味、代表モデルの特徴まで、知れば誰かに話したくなる面白い背景が盛りだくさん。

今回は、オーシバルの魅力をたっぷりご紹介します。

目次
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1分でサクッとわかる、バスクシャツって?

引用:ORCIVAL

バスクシャツの本国での呼び方は「マリニエール」。フランス西部・バスク地方の船乗りの作業着として生まれ、1858年にはフランス海軍の制服にも採用されました。横に広いボートネックは濡れても脱ぎ着しやすく、七分袖は作業の邪魔にならない。さらにストライプには「落水者を見つけやすい」なんて説まで。まさに“機能美”の象徴です。

オーシバルの歩み

引用:ORCIVAL

オーシバル(ORCIVAL)は、1939年4月にパリでチャールズ・バートによって創設されました。戦争の難を逃れるため、当時シルクや綿糸の産地だったパリからリヨンへ工房を移転。1947年からはフランス海軍向けにコットン生地を供給していました。1970年代にはアンリ・ロベールが一般顧客向けの市場開拓を行い、現在のフレンチマリンの代表的ブランドへと成長しました。

ブランドの象徴と哲学

ブランド名はフランス中央・オーヴェルニュ地方の小さな村「オーシバル」に由来。胸に光る蜂のエンブレムには、「働き者の蜂が巣に帰るように、海軍も無事に港へ帰ってほしい」という願いが込められています。今もフランス国内で生産されるのは、素材への情熱と品質への誇りを共有したいから。まさに“語れる服”です。

オーシバル or オーチバル?

ちなみに、ブランド名「ORCIVAL」は、日本では“オーシバル”が一般的ですが、フランス語的には“オーチバル”が近い発音。どちらも間違いではなく、知っているとちょっと語れる小ネタです。ロココ社内でも呼び方はバラバラです。(笑)

生地へのこだわり ― ラッセル編み

オーシバルの代名詞、ラッセル(RACHEL)編み。一般的なカットソーより糸を多く使い、縦方向に整形した糸をループで絡めて編むため、織物のような耐久性があります。現在もフランス国内にわずか数台しかない縦編み機でじっくり編まれるため、大量生産はできません。その分、風合いや着心地は“本物”の証。

実は、セントジェームスの生地を作っていた!?

オーシバルは、かつてセントジェームスの生地を織っていたことでも知られています。バスクシャツの代表的なブランドとして、比較されることが多いですが、決定的に大きな違いが一つあります。それは・・・

9/20(土)公開予定の「オーシバル と セントジェームス 徹底比較」でお話したいと思います。こちらも是非お楽しみに!

マリニエールをファッションに押し上げた巨匠たち

引用:VOGUE JAPAN

マリニエールがファッションへ昇華した背景には、二人の巨匠がいます。まずココ・シャネルが女性のワードローブに取り入れ、日常着としての地位を確立。続いて1962年、イヴ・サンローランがピーコートとマリニエールを組み合わせたコレクションを発表し、世界のモードの舞台に押し上げました。
つまり「シャネルが芽を植え、サンローランが花を咲かせた」というわけです。

代表モデルのご紹介

オーシバルのフランス製の代表的なバスクシャツには、ラッセル編みコットンロードの2種類があります。

ラッセル編み(RACHEL)

首元が無地のパネルボーダーのデザイン。現在もフランス国内に数台しか残っていない織機で、昔ながらの製法を継承して生産されています。縦方向に整形された糸をループで絡ませて作る複雑な構造が特徴で、一般的なカットソー生地に比べ非常に多くの糸を使用しています。フランス海軍でも長年採用されてきた、丈夫で上質な生地です。

コットンロード(Cotton Road)

ORCIVAL(オーシバル)

全面ボーダーのデザイン。16番手の空紡糸を2本引き揃えて編み立てた「COTTON LOURD」素材。ざっくりとした独特の表情は、デニムにも使われる糸ならではの武骨さ。一方で、洗うほどに柔らかさと風合いが増し、着る人のライフスタイルに寄り添う育てがいのある生地です。

ORCIVAL(オーシバル)
ORCIVAL(オーシバル) クルーネック ロングスリーブ プルオーバー ボーダー
¥18,150

 

実は日本製も!

ORCIVAL(オーシバル)

薄手で肌離れのいいカットソー生地を使用。コーマコットン糸を双糸にした天竺編みで、耐久性も高く仕上がりました。シワになりにくく、毎日の着回しにも便利です。

ORCIVAL(オーシバル)
ORCIVAL(オーシバル) 40/2天竺 ボートネック クロップド カットソー
¥9,350

まとめ

オーシバルのバスクシャツは、歴史、品質、デザイン性が揃ったフレンチマリンの定番アイテムです。ラッセル編みは着込むほど体に馴染み、経年変化も楽しめる一方、コットンロードは柔らかく日常使いに最適。

創業者チャールズ・バートのこだわりや蜂のロゴ、シャネルやサンローランによるファッション化の背景を知ると、ただのTシャツではなく“語れる服”に。歴史を感じつつ、現代のコーディネートにも自然に取り入れられる、長く愛せるブランドです。

9/10(水)更新予定の「Focus on Styling」では、レディースメンバーがスタイリングをご紹介。こちらも是非お楽しみに!

最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事の執筆者 チバ
この記事の執筆者 チバ
■年齢:33■身長:182■趣味:Netflix鑑賞■好きな服(スタイル):ミリタリー■座右の銘:足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り
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