加工で語る、
デニムとスウェットの真価
本気で“古着以上の古着”を追い求めるブランドがある。それが〈REMI RELIEF〉。岡山・児島の自社工場で、裁断から縫製、染色、加工に至るまでを一貫して行い、独自の研究を重ねてきました。
手で酸化を促して黄味を帯びさせたり、空気に触れさせずに退色を進めたり・・・
同じデニムでも加工のアプローチひとつでまるで表情が変わる。そしてスウェットにいたっては、世界中探しても見つからなかった加工釜を自作してしまうほどの徹底ぶり。
結果生まれたのは、ヴィンテージを知る人ほど驚く“リアル以上のリアル”。新品でありながら、袖を通した瞬間から何年も付き合ってきたような愛着が芽生える。
デニムとスウェット。
この二大定番を軸に、REMI RELIEFの「モノづくりの執念」と「新しい解答」を紐解いていきましょう。

Denim
二つの道で導く“本物の色”
デニム好きなら誰もが一度は悩む「どう育てるか」。REMI RELIEFの答えは、加工のアプローチにありました。手作業でじっくり酸化を促し、黄みを帯びたヴィンテージ顔へと落とし込む手法。あるいは空気に触れさせずに退色を進め、澄み切ったカリフォルニアブルーを描き出す手法。
まるで真逆のプロセスなのに、どちらも見事に“リアルなユーズド感”を宿してしまうのが面白い。
同じデニムでも、仕立て次第でこれほど表情が変わる・・・。その実験精神と職人技が、REMI RELIEFを“ただの加工デニム”から別格へと押し上げているのです。
RRVの真意
いまやヴィンテージは空前の高騰期。値が張るだけでなく、「気を遣って着るのは嫌だ」と感じる人も多いはず。そんなときにREMI RELIEFのデザイナー後藤 豊さんが探したのは、“気軽に着られる本物のレプリカ”。ところが市場にあったのは、どれも勝手にモダナイズされたレプリカばかりでした。
特にデニムジャケット。ヴィンテージは着丈・袖丈を固定して身幅だけでサイズを変える設計ですが、現行レプリカはどれも着丈が長め。結局「自分が本当に着たいレプリカはない」と悟った後藤さんが、ついに立ち上げたのがRRV(REMI RELIEF VINTAGE)です。
ヴィンテージのサイジングをそのまま踏襲し、当時の生地の厚みまで再現。加工ありのモデルに加え、あえてのワンウォッシュも用意する徹底ぶり。ブームが何周も巡った今だからこそ、“アンチ・モダナイズ”の潔さがむしろ新鮮に映るのです。


Sweat
唯一無二の加工
REMI RELIEFのスウェットを語るうえで外せないのが、児島の自社工場で行われるスペシャル加工。直接染料を酸素と結合させ、時間をかけてゆっくりと退色を進める・・・その工程は、まるで本当に長年着込んだような自然な色落ちを再現します。
薬品やバイオで無理に生地を溶かすのではなく、あくまで経年変化に近いダメージを目指す姿勢こそレミレリーフらしさ。さらに職人が1枚ごとにリペアを施し、個体差すらも“味”に変えてしまう。世界中を探しても見つからなかった特注の加工釜まで作り上げた執念が、このリアルさを生み出しているのです。
袖を通せば虜になる
手に取った瞬間から“不思議な愛着”が芽生えるのが、REMI RELIEFのスウェット。新品でありながら、首もとや裾に宿る絶妙なスレ、自然なカラーの退色がまるでヴィンテージのよう。柔らかく包み込むような着心地は、袖を通しただけで癒されてしまうほどです。
目が詰まったしっかりとした生地感、強く撚った糸による耐久性、バルキーな綿の膨らみ。リアル古着を凌駕する完成度がありながら、日常使いできる気軽さも両立。アメリカのヴィンテージスウェットと見間違える仕上がりに、きっと誰もが頷くはず。
